目玉焼き争奪戦

忙しい朝には、パンか卵かけご飯と決めているのに、なぜかその日は目玉焼きを作ってしまった私。
同じように作ったはずなのに、フライパンの中で2つの目玉焼きが、1つはうっすら膜を張った目玉、もう一つは膜を張らず黄色の鮮やかな目玉になってしまいました。
少々嫌な予感はしましたが、膜を張った目玉を長女、黄色の目玉を次女のお皿に乗せ、朝食の準備。
2人が食卓につき、いただきますと言う姿を見ながら、目玉焼きを見比べたりしないでね~と心の中で祈っていましたが。
祈り届かず、次女が叫びだしました。
長女の膜を張った目玉焼きを指差しながら
「ぴんくのがいいぃぃぃー!!」
「ぴんくがかわいいーーー!」
「きいろいやだぁぁぁぁぁ!!」
一瞬、ピンクって?と不思議に思いましたが、よくよく見れば、膜を張った目玉焼き、サーモンピンク色に見えるような…。
そ、そこまで?というほど泣き叫ぶ次女。
はじめは替えないと言い張っていた長女も、次女のあまりのぐずりように、しぶしぶ替えてくれる…。ありがとう長女よ…。
この場ですでに、かなりのタイムロス。
早く食べておくれ〜。声をかけていると、次女が手を滑らせ、牛乳の入ったコップごと床に落とされる。
床に広がる白の美しい抽象画…。
コップが割れなかったことだけがこれ幸い。
さすがに娘たち、母が爆発するだろうと固唾を飲みこちらを伺っているのがわかる。
こぼしたのは自分で拭く決まりにしているけれど、黙って雑巾をとりにいき、食卓の下を黙々と拭く私。
怒鳴らずにいられた私を誰か褒めてください。
その後食べ終えた2人のお皿には、あんなに揉めた、ピンクと黄色の目玉焼きの黄身だけがポツンと食べ残されており、驚愕する母なのでした……。

クリックの応援お願いします。↓↓↓