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HSP 4つの特性「DOES(ダズ)」
エレイン・アーロン博士は、HSPの特性を「DOES(ダズ)」という4つの面にまとめています。HSPの根底にある4つの面(DOES)、その4つの面のうち、1つでも当てはまらないなら、HSPではないと言われています。さぁ確認してみましょう。
※ DOSEとはHSP(HSC)の気質である4つの面の頭文字を取って名付けられている基準の事です。
※ ご自分がHSP気質、あるいはお子様がHSCであるかどうか「DOES」で、確認してみましょう。
※ 下記の HSPチェックテスト もトライしてみてくださいね。
DOES(ダズ)とは
Depth of processing:深く処理する
being easily Overstimulated:過剰に刺激を受けやすい
being both Emotionally reactive generally and havinng high Empathy in particular:全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い
being aware of Subtle Stimuli:ささいな刺激を察知する
の頭文字のことで、「DOES」と呼ばれています。
【D】考え方が複雑で、深く考えてから行動する
脳内の膨大な引き出しを探し、ずっと辞書を引いているというよう性質。
-
- 常に最悪を想定して行動する
- 頭の中で勝手にシミュレーションしてしまう。
- 1を聞いて10、場合によっては100くらい考えられる
- 妄想がひたすら広がる
- 背後にある事まで考えすぎて、社交辞令やお世辞を見抜いてしまう。
- 物事を始めるまでにあれこれ考え、時間がかかる
- 何かを決める時に他に選択肢はないのか考え尽くさないと決められない
- 没頭し過ぎて知識が非常に深く広くなり周囲に驚かれる
- 相手の反応を見て自分のせいだと思いがち
- 生き方や哲学的なものごとに興味があり、浅い人間や会話が嫌だ
HSCのお子様に当てはめた場合
■ Dの特徴
・物事を深く考えたり、深く読み取ったりする。
・慎重に考えてから行動するので、行動するのに時間がかかることがある。
・大人がするような深い質問をする。
・年齢のわりに、大人びたことを言うことがある。
・あれこれ可能性を考えてなかなか決断できない。
【O】刺激に敏感で疲れやすい
深く考えるからこそ、刺激を受けやすいともいえる性質です。
- 10のことを100と受け取る
- 人混みや大きな音が苦手で、イベント等が終わると寝込む
- あらゆる刺激に敏感で、そのため、疲労してしまう
- キャパオーバーになりやすい
- カフェなどの騒音がひどい所にいられない、そわそわする
- 映画や音楽本などの芸術作品に感動しやすく涙もろい
- 友達との時間は楽しいが気疲れしやすくとても疲れる
- 人の些細な言葉に傷つき、いつまでも忘れられない
- 相手の言葉や気分・機嫌にも敏感な為、対人関係でどっと疲れてしまう
- 些細なことに過剰なほど驚いてしまう
- チクチクする素材などを着ると落ち着かない
- 薬の副作用が出やすい
- 絶対的に一人の時間が必要だと思う
HSCのお子様に当てはめた場合
■ Oの特徴
・大きな音(怒鳴り声や雷なども)が苦手。
・暑さ、寒さに弱い。
・濡れた服や足に合っていない靴を嫌がる。
・痛みに弱い。
・人に見られていると緊張してうまくいかない。
【E】人の気持ちに振り回されやすく、共感しやすい
人に起こっていることを、自分に起こっているかのように疑似体験をしやすい特性。
- 人が怒られていることを自分のことのように傷ついたりお腹が痛くなったりする
- ピリピリした職場やイライラしている人がいると、息がつまる感じになるくらいつらい
- 人を平気で傷つける人がいると、怒りが収まらない
- 悲しい映画や本などの登場人物に感情移入し、号泣しまたは落ち込むことがある
- 人のちょっとした仕草、目線、声音などに敏感で、機嫌や思っていることがわかる
- 言葉を話せない幼児や動物の気持ちも察することができる
- 痛みやつらさが分かりすぎて、よく人を助けようとしてしまう
- 人混みに行くと、まったく知らない人の個人情報をいつの間にか知っていることがある
- 相手の幸せは自分の幸せであり、相手の不幸は自分の不幸と考えてしまう
- 相手の気持ち、立場に入り込み過ぎて、時にトラブルに発展する
HSCのお子様に当てはめた場合
■ Eの特徴
・物事のひとつずつを深く感じ取り、涙もろい。
・人の心を読むことに長けている。
・ささいな間違いにも強く反応する。
・不公平なことや残酷なことに動揺しやすい。
・人が怒られているのに、自分の事のように感じてしまう。
【S】あらゆる感覚がするどい
ちょっとした刺激でも気づくと気になり脳が疲れる原因にもなる特性。
- 天気 気圧の変化が体調に出る
- 人の髪型、体調、ストレスの変化に気づく
- 添加物の多い食品を食べると具合が悪くなる
- ささいな匂いに酔ってしまう
- 四季の移り変わりなどの自然の変化にすぐ気づく
- 冷蔵庫の機械音や時計の音が気になってしまう
- 強い光や日光のまぶしさなどが苦手
近くにいる人の口臭やタバコの臭いで気分が悪くなる - カフェインや添加物に敏感に反応してしまう
- 肌着のタグなどチクチクする素材が我慢できないほど気になる
- 音、光、匂い、肌触り、ボディタッチなどに非常に敏感なので疲れる
- 第六感がはたらき、よく当たる
- 些細な事でも敏感に察知するため、気が休まらずイライラする
HSCのお子様に当てはめた場合
■ Sの特徴
・小さな音、かすかなにおい、細かいことに気づく。
・肌着のタグなどチクチクする素材が我慢できないほど気になる
・家具の配置がちょっと変わったり、ものがなくなったりすることに気づく。
・薬が効きやすい。
・刺激を感知するセンサーが精巧。
以上、この4つの特性全てが存在していたら、おそらくHSPで間違いないということです。
逆に4つのうち3つに当てはまっていて、1つはあまり当てはまらないと感じるなら、あなたは「HSP=人一倍繊細な人」ではない可能性が高いです。
ご自身、もしくはお子様が該当するようでしたら、興味を持ち、知ることが大切です。知ることで気持ちが楽になるという方がとても多いのも「HSP(HSC)]の多くの方々が口にすることだからです。
HSP (HSC) は気質です。
HSP(HSC)は、もって生まれた気質なので、良い・悪い というものではなく、病気でもないので治す必要もありません。
ただ環境の影響を通常よりも繊細に受けやすいので、本人や周囲の人が肯定的に受け止め、その気質を認めてあげる環境で過ごすことが大切なのです。
ひとりになれる時間を確保してあげたり(されたり)心身ともにリラックスできる時間を楽しく作っていくと良いのではないでしょうか。